3分でわかる!
帯状疱疹とその予防

テレビCM
「帯状疱疹のおはなし」

ご存じですか?加齢とともに発症しやすくなる帯状疱疹


帯状疱疹予防の相談が
できる病医院を探す
※弊社が推奨する病医院をご案内するものではありません。
1帯状疱疹とは
帯状疱疹の特徴
帯状疱疹は、水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気です。
体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まって帯状に生じます。
症状の多くは上半身に現れ、顔面、特に目の周りにも現れることがあります。




通常、皮膚症状に先行して痛みが生じます。その後皮膚症状が現れると、ピリピリと刺すような痛みとなり、夜も眠れないほど激しい場合があります。
多くの場合、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、神経の損傷によってその後も痛みが続くことがあり、これは「帯状疱疹後神経痛(PHN)」「帯状疱疹後神経痛[PHN(ピーエイチエヌ)]」と呼ばれ、最も頻度の高い合併症です。
また、帯状疱疹が現れる部位によって、角膜炎、顔面神経麻痺、難聴などの合併症を引き起こすことがあります。


加齢などによる免疫力の低下が発症の原因となることがあります。50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。
疲労やストレスなども発症のきっかけになります。
また、糖尿病やがんなどの免疫力が低下する病気が原因になることもあります。Hata A. et al.: Infection. 39(6), 537-544, 2011


2帯状疱疹発症のメカニズム
日本人成人の90%以上は、帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜伏している
帯状疱疹は、多くの人が子どものときに感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こります。
水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内(神経節)に潜伏していて、過労やストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが再び活性化して、帯状疱疹を発症します。
発症すると、皮膚の症状だけでなく、神経にも炎症を起こし、痛みが現れます。
神経の損傷がひどいと、皮膚の症状が治った後も、痛みが続くことがあります。


日本人成人の90%以上は、このウイルスが体内に潜伏していて、帯状疱疹を発症する可能性があります。
国立感染症研究所: 病原微生物検出情報(IASR).「年齢/年齢群別の水痘抗体保有状況, 2017年」
ウイルスの体内(神経節)への潜伏
-
-
水ぼうそうの発症
- ウイルスに初めて感染すると、水ぼうそうを発症する。
ウイルスは神経を通って、神経節に潜伏する。
-
-
-
潜伏期
- ウイルスは休眠状態だが、神経節に残っている。
-
-
-
帯状疱疹の発症
- 免疫力が低下すると、ウイルスが再び活性化して、帯状疱疹を発症。
神経に炎症を起こし、痛みが現れる。
-
-
-
神経の損傷が残る場合がある
- 神経の損傷がひどいと、皮膚の症状が治った後も、痛みが続くことがある。
-
3主な合併症:帯状疱疹後神経痛(PHN)主な合併症:帯状疱疹後神経痛(PHN)
50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割は3か月以上痛みが続く
神経が損傷されることで、皮膚の症状が治った後も痛みが残ることがあり、3か月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛(PHN)帯状疱疹後神経痛[PHN(ピーエイチエヌ)]と呼びます。
PHNは、「焼けるような」「締め付けるような」持続性の痛みや、「ズキンズキンとする」痛みが特徴です。
PHNになりやすい因子として、年齢(高齢者に多い)、痛みが強い、皮膚症状が重症である、などがあります。
50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割がPHNになるといわれています。


Takao Y. et al.: J Epidemiol. 25(10), 617-625, 2015
4その他の合併症
目や耳に症状がでたり、顔面神経麻痺などの重い後遺症が残ることも
帯状疱疹は頭部から顔面に症状が現れることもあり、目の症状として角膜炎や結膜炎、ぶどう膜炎などの合併症を引き起こすことがあります。重症化すると視力低下や失明に至ることもあります。
その他の合併症として、顔面神経麻痺や耳の帯状疱疹を特徴とする「ラムゼイ・ハント症候群」と呼ばれるものがあります。耳の神経への影響から、耳鳴り、難聴、めまいなどを生じます。
このように、帯状疱疹はさまざまな合併症を引き起こすことが知られていますが、できるだけ早く治療を行うことによって予後を改善できる合併症もありますので、早めの受診が大切です。




愛知医科大学 皮膚科学講座 渡辺大輔先生 ご提供
5帯状疱疹と新型コロナウイルス感染症
(COVID-19)
帯状疱疹の発症に関する新たな大規模観察研究が米国で実施され、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が50歳以上の成人での帯状疱疹の発症リスクを高める可能性があることが報告されています1)
帯状疱疹の発症には免疫力の低下による「水痘・帯状疱疹ウイルス」の再活性化が関係しています。
米国の調査ではありますが、50歳以上で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断された人は、診断されなかった人と比較して、帯状疱疹の発症リスクが高い可能性があることが示唆された報告もあります1)。
新型コロナウイルスに限らず、体調が悪い時に発症する可能性がありますので、体調管理には日頃から気をつけましょう。
1)Bhavsar A. et al.: Open Forum Infectious Disease. 9(5), 2022, ofac118
6帯状疱疹にならないために
帯状疱疹にならないために必要なことは、日頃から体調管理を心がけること!
免疫力が低下しないようにすることが大切
帯状疱疹は、加齢や疲労などによる免疫力の低下に伴い、誰でも発症する可能性のある病気です。帯状疱疹になりにくい体づくりのためには、食事のバランスに気をつける、睡眠をきちんととるなど、日頃から体調管理を心がけることが大切です。


50歳以上の方は、ワクチン接種で予防することができます。帯状疱疹ワクチンには、不活化ワクチンと生ワクチンがあります。
生ワクチンは、病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱めて製造されています。
不活化ワクチンは、病原体となるウイルスや細菌の感染力を失活、もしくは病原体を構成する物質をもとにして製造されています。


帯状疱疹のワクチン接種については、医師にご相談ください。※予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありません。

帯状疱疹予防の相談ができる病医院を探す
※弊社が推奨する病医院をご案内するものではありません。
