帯状疱疹になったときの生活上の注意
帯状疱疹になってしまい「どのようなことに注意すればいいのか分からない」「してはいけないことはあるの?」とお困りの方。帯状疱疹になった場合、乳幼児との接触や入浴、飲酒など注意すべき点がいくつかあります。
本記事では、帯状疱疹のときに注意したいこと、帯状疱疹になったときの治療方法について紹介します。帯状疱疹が疑われるときの対応についても解説しているので、ぜひお役立てください。
01帯状疱疹のときに注意したいこと
帯状疱疹のときに注意したいことは次のとおりです。
これらは一般的な注意事項のため、帯状疱疹になった場合にしてはいけないことについて気になる場合は、早めに医師に相談しましょう。
他人との接触
帯状疱疹の原因は、体内に潜んでいる水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化です。そのため、帯状疱疹として病気そのものが他人にうつることはありません。しかし、水ぼうそうになったことのない人にウイルスをうつしてしまい、水ぼうそうを発症させてしまう可能性があります。例えば、水ぼうそうに感染したことがない、もしくは水ぼうそうの予防接種をしていない乳幼児に接触するのは避けたほうがよいかもしれません。 稲田 英一 責任編集: 帯状疱疹Up-to-Date. p156-157, 診断と治療社. 2012
水疱になったら
帯状疱疹は皮膚症状としてピリピリ、チクチクとした痛みがあらわれます。その後、赤い発疹が水疱(水ぶくれ)を伴って帯状にあらわれるのが一般的です。水疱は黒ずんだり、膿がたまったりします。水疱が黒ずんでしまうのは、血液を含んでいるためです。帯状疱疹による水ぶくれは約1週間で自然に破れてかさぶたになります。基本的にはつぶさず、医師にご相談ください。稲田 英一 責任編集: 帯状疱疹Up-to-Date. p156-157, 診断と治療社. 2012
かさぶたになったら
水疱がかさぶたになったら、自然に剥がれるのを待ちます。かさぶたを含む皮膚症状は3週間前後で治まります。細菌感染の兆候などがある場合は、医師の指示に従いましょう。稲田 英一 責任編集: 帯状疱疹Up-to-Date. p156-157, 診断と治療社. 2012
02帯状疱疹のときの日常生活について
帯状疱疹のときは入浴やアルコールの摂取に注意が必要です。
入浴
帯状疱疹になった場合、人によっては高熱や他の全身症状があらわれることがあります。高熱や他の全身症状がある場合は、医師に確認しましょう。
入浴が可能であれば、患部を丁寧に洗い流しましょう。人によっては入浴で温まることで痛みが緩和することがあります。稲田 英一 責任編集: 帯状疱疹Up-to-Date. p156-157, 診断と治療社. 2012
アルコールの摂取
帯状疱疹になった際は、可能な限り安静を心がけましょう。安静にするだけでなく、アルコールの摂取も控えるのが一般的です。玉置 邦彦 他 編集: 最新皮膚科学大系15 ウイルス性疾患 性感染症. p40, 中山書店. 2003
03帯状疱疹になったときの治療方法
帯状疱疹になったときは医師の指示に従って治療を進めましょう。具体的には次のような治療方法が用いられます。
抗ウイルス薬を使った治療
抗ウイルス薬を使った治療では、帯状疱疹の原因となるウイルスの増殖を抑えます。症状が軽度~中度であれば飲み薬として抗ウイルス薬を服用し、症状が重い場合は、入院して点滴で抗ウイルス薬の投与を受けます。
抗ウイルス薬は、早期の治療開始であるほど効果が期待できます。
痛み止めを使った治療
帯状疱疹による皮膚の痛みに対しては痛み止めを使用します。痛み止めを使った治療はあくまでも帯状疱疹による痛みを抑えることが目的です。帯状疱疹の原因であるウイルスの抑制にはつながりません。帯状疱疹による皮膚の痛みは、発疹よりも先にあらわれるのが一般的です。
痛みがあまりに強い場合には神経近くに局所麻酔を打つ神経ブロック注射が用いられます。
塗り薬を使った治療
帯状疱疹の治療には塗り薬も用いられます。例えば、症状が軽い場合やすでにウイルスの活性化が抑えられている場合は抗ウイルス薬の成分を含んだ軟膏が処方されます。
また、痛みや炎症を抑える際や発疹によって皮膚に発生した傷に対する薬や細菌の増殖を抑える抗菌薬として、塗り薬が処方されることもあるでしょう。どのような塗り薬を使用するのか、医師の説明をよく聞き、適切に使用することが大切です。白濱茂穂、渡辺大輔 編: 目からウロコのヘルペス診療ハンドブック その診断・治療で大丈夫?. p148-151, 南江堂. 2017
04帯状疱疹が疑われるときの対応
帯状疱疹は皮膚症状があらわれる前に、左半身、右半身どちらかの神経に沿ってかゆみや痛み、違和感を覚えるのが一般的です。帯状疱疹が疑われる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
すぐに医療機関を受診する
帯状疱疹は人によって進行が異なる可能性があるため、原因不明な痛みがあらわれ、帯状疱疹が疑われる場合はすぐに医療機関を受診することが大切です。速やかに適切な治療を受けることで症状を改善できます。
かかりつけ医に相談する
帯状疱疹が疑われる場合、一般的に受診する診療科は皮膚科です。しかし、帯状疱疹かどうか疑わしい場合、他の病気も疑われる場合などは、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。
05帯状疱疹はしっかりと治療を受けて治そう!
帯状疱疹が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。帯状疱疹の症状があらわれたらなるべく早く治療を始めることが必要です。帯状疱疹かもしれないと思ったらすぐに医師に相談して、してはいけないことを確認した上で適切な治療を始めましょう。
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